2018年11月30日より国内でも発売となった、RazerのゲーミングコントローラシリーズRaiju(雷獣)の新製品「Razer Raiju Tournament Edition」及び「Razer Raiju Ultimate」。PlayStationの公式ライセンスを持っており、FPSに最適化されたプロコントローラーです。
今回は、そのうち私が購入した「Razer Raiju Tournament Edition」についてレビューしていきたいと思います。
高い買い物であるにもかかわらず、現時点では試遊などができないままに検討するしかない商品なので、感触が伝わるようできる限り詳しく書きました。(そのためかなり長文になりました…汗)
とはいえ、コントローラーの持ち心地は手の大きさ・指配置のスタイルによっても変わってしまうので、あくまで参考としてお考えください。
持ってみた・使ってみた使用感で聞いてみたいことがありましたら、コメント欄にてご質問いただければ、わかる範囲でお答えします。
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筆者について
純正コントローラー以外を使うのが初めてのプロコン初心者
FPS歴 合計すると5年程度(CoD・R6S中心)
モンハン持ちは上手にできなくて諦めた勢(普通の持ち方してます)
20代男で手のサイズはたぶん標準
使用開始から4日時点でのレビュー
価格
「Razer Raiju Tournament Edition」が税抜19,880円
「Razer Raiju Ultimate」が税抜26,880円
※どちらも公式ストアの価格(2018.12.9時点) ※リンクは公式サイト
純正コン3個〜4個買える値段しますね…。私が今回レビューするのはTEのほうですが、大体の構造はUltimateも同じようです。
ちなみに、購入に踏み切った最大の要因は「Paypay」の20%キャッシュバックキャンペーンです。ビックカメラで買いました。
その他の購入方法としては、Amazonなどの通販がお手軽です。
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写真付き:各部位の詳細レビュー
箱
PS向けなので青ベースのデザインですね。
開封
しっかりしたクッションの中に収まっています。
前面
TEについては、左スティックの配置は箱コンタイプです。ちなみに同時発売のUltimateは、スティックが横に並ぶPSコン配置になっています。
スティックの感触
スティックの頂点は凹み型。十字の筋が入っていますが触った感触には特に影響しないレベルのものです。
スティックの傾きの重さについては、そこまで純正とは変わらないように感じました。ただ、後述の実際のゲームプレイ時の動作感覚は純正コンとやや異なっていたのでこれについては後ほど詳しく。
ボタンの感触
「Razer メカ・タクタイルアクションボタン(Mecha-Tactile Action Buttons)」という機構が採用されています。しっかりとしたクリック感があり、押したことが指先ではっきりと伝わってきます。
指を乗せると軽く沈み込みますが、この段階ではまだ入力は入っていません。そこからさらに押し込むと入力となります。このため、実質的に入力時のストロークは純正コンと比較しても浅く、かといって誤って入力されないくらいのちょうどいい加減。押しやすさは抜群。
マルチタッチ可能のトラックパッド
純正コンに比べて押し込んだときの沈み込みが深めです。押した感じは独特ですが、特にゲームに支障は無いと思います。
LED
トラックパッド下にLEDがあります。これが暗いところではかなり眩しく感じます。明度調整はできないため、我慢するしか無いポイントです。
上面
トリガーの内側に追加ボタン(左がM1・右がM2)があります。
L1R1は指に沿うような斜めの形。これらもクリック感のあるしっかしとした押し心地。
一方のL2R2トリガーは適度な反り、押し心地もなめらか。ちなみに机などに置いてもトリガーは接地しないので、置いたときの誤入力は起こりにくいです。
そして追加ボタン。上面にあるというのは特徴的な配置ですが、位置的には非常に押しやすい。このボタンもクリック感がしっかりとあります。
M1・M2含め、背面にあるM3・M4ボタンへのボタン割り当てはスマートフォンアプリを使います。詳しくは後述。
中央にあるのはケーブル接続部分。やや奥まった部分にあり、付属のケーブル装着時には、変な力がかかっても端子にダメージが入るのを守ってくれそうです。
ただ、もしケーブルをより長いものに(同梱のケーブルは2m)差し替えられないかなと思っている方は要注意。そもそも付属の物以外をつけるのは非推奨という点もありますが、それ以前に端子部分までの両サイドに「ガイド」が入っており、別のケーブルだとこれが邪魔で差し込めないような構造になっています。
背面
背面には、グリップ内側にM3・M4の追加ボタンがあります。
これがやや曲者。指のどの部分でも押せるような大きめのサイズであるため、逆に言うと誤入力も起こりやすいです。持ち方の慣れが必要。
各トリガーの内側にあるのはトリガーストップのスライドロック。ロックをかけるとL2・R2トリガーが途中で止まるようになり、必要最小限の動きでトリガー入力ができます。
中央にあるのは接続方式を切り替える際のスライドスイッチ。USB有線接続・PS4用BT接続・PC用BT接続の3種あります。
底面
スマートフォンアプリとのペアリング専用のボタンとイヤホンジャック(ステレオオーディオ出力・マイク入力の3.5mmオーディオポート)があります。
付属ケーブル
USB TypeAーmicro-Bの編み込みケーブルです。2mあります。
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持ってみた
人差し指と親指で操作するオーソドックスな持ち方をした場合はこんな感じ。
グリップ部分が滑りにくいゴム素材になっていて、しっくりきます。純正コンよりもグリップの”足”が短いので、薬指・小指を使って短い足をぎゅっと握るイメージになります。
持ってみてやや難しかったのは2点。
L1・R1の操作
トリガーあたりに自然に人差し指が行くような形をしていますが、そこまで人差し指の可動域が広く取れないため、純正コンの感覚でL1・R1にしっかり指を乗せて押すことがやや難しいです。
指先ではなく第1関節〜第2関節あたりで押す、もしくは指先でL1・R1の角になっている部分(ちょうどL1・R1と彫られた部分)をガイドにして押すのが良さそうです。
背面の指の置き方
背面ボタンがかなり大きいため、指の置き方と持つときの力加減にも工夫が必要です。純正コンは握るようにして持てましたが、同じようにすると中指で背面ボタンの誤入力が頻発しました。
そこで持ち方を工夫し、中指は力を抜いて、背面ボタンの上のほうにちょこんと沿わせるような持ち方にすると、誤入力もなく、背面ボタンも中指でいい感じに押せるようになりました。
別の持ち方
人差し指をR1付近・中指をR2におく持ち方も可能です。このほうが上部ボタンもより押しやすい感じはありました。
このとき左手については2パターンあるように見られました。
・人差し指をL1、中指をL2
→このときは持ち方にやや注意が必要で、グリップ感が得られにくいので、両手の手のひらでしっかり"挟んで"持つようなイメージでした。ちょっとコツが要るかも。
・人差し指だけでL1・L2操作、中指はグリップに使う
→こちらの持ち方では、左手でグリップをする感覚で持つことができ安定感もあります。背面追加ボタンも無理なく押せる感じです。
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有線でつかう?無線接続でつかう?
RaijuTE及びUltimateは、有線接続だけでなく無線接続ができる点もウリとなっています。しかし結論、このコントローラーは有線接続一択かなと感じています。
まず、無線時は若干の遅延があるように感じます。体感なのではっきりとしたことはわかりませんが、有線時に比べるとわずかながらもたつきを感じますし、右スティックの微細な動きの伝わり具合もやや違う。気のせいかもしれないのですが気になる…。
そしてもう一点、無線時はイヤホンジャンクから音声出力/マイク入力ができません。
正直、何故こんな仕様なんでしょうか!技術的なことはわかりませんが、とにかくできません。
ちなみに、今度国外発売される「Nacon REVOLUTION Unlimited Pro Controller」では無線でも音声出力/入力ができるそうです。その点を最優先される方はそちらの商品をチェックしてみてください。ただ、国内発売については未定です。
これらの2点から、RaijuTEは無線接続が可能なものの、有線プレイ一択がいいかと思います。ケーブルは2mなので、モニターの前でプレイする方は全く問題なし。PS4本体とプレイ位置が2m以上離れている方は、購入と同時に部屋の模様替えをしてください!
アプリでボタン配置をカスタマイズ
RaijuTEでは、追加ボタンのカスタマイズ及びバイブレーションの強弱カスタマイズに専用のスマートフォンアプリを使います。PC要らずなのはGood!
このような画面で簡単にボタン割当が可能です。アカウント登録をすれば自由に複数プロファイル作成が可能となるので、ゲームによって割当内容を変える使い方が可能です。Raiju TE本体に保存できるプロファイルは1個だけで、プロファイル変更もアプリが必須となります。(ちなみにRaiju Ultimateは本体に4個保存可能、本体だけで切り替え操作が可能)
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ゲームしてみた
ここからは実際のゲームプレイ時の感想です。記事執筆段階では使用開始から4日間程度。今後更に慣れていく可能性もあるので、あくまで「使い始めはこうなんだ」と思ってください。
プレイしたのは、FPSは「レインボーシックスシージ」、またFPS以外で「アサシンクリード オリジンズ」を遊びました。
開始〜2日目まで
率直な感想は「全然思い通りに動かせない…」でした。まず持つのが難しい。背面の追加ボタンに干渉しない持ち方がわからない。上部の追加ボタンも、押そうとするとうっかりL1・R1を押してしまう。純正コンと違って包むように持てないのでホールド感が違う…。
などなど、慣れない新コントローラーに悪戦苦闘。
何年も純正コンを使ってきて、急に変わってもすぐには順応できません。私の場合この感覚が2日程度続きました。ここで諦めていたら、合わないからと誰かに売ってたかも。
3日目
持ち方を試行錯誤していくうちに、いい感じの持ち方を会得。ええっ、めっちゃ使いやすい!
手が慣れてきたのか、背面ボタンや上面ボタンの誤入力も格段に減少。
一方で、右スティックでの視点操作は、まだ若干の不安定感あり。なんというか、やや視点が滑る感じ。良くも悪くも敏感で、小さな動きでも思ったより大きく視点が動くことがしばしば。
そこで、R6Sの場合は思い切ってエイムの感度を10くらい下げてみることに。これがうまくいきました。今まで純正コンで動かしていた感覚と同じような力の入れ具合で、思ったとおりの位置に狙いを定めることが可能に。それでもまだ少しリコイルコントロールには不安あり。まだまだ練習が必要です。
感度については、下げて合う人もいれば、上げて合う人もいるのかも?どちらにせよ、感度調節は必須です。
〜4日
かなり快適に使えるようになりました。
やはり追加ボタンの効果は絶大。R6Sの場合は、L3・R3を背面ボタンに割り当て。背面ボタンでリーンができるのでエイムがぶれにくい。
一方の上部には△と◯を配置。武器切り替えと姿勢変更がすばやく行えます。ただ、SCUFなど背面に4パドルある形とは違い、RaijuTEは追加ボタンの2つが上部にあるので、人差し指に与えられる役割が増えてしまいます。ちょっと頭と体が慣れるまでは大変かも。ここもそのうち慣れれば、さらに快適になりそうです。
使用感のまとめ
使ってみた感想としては、最初は本当にうまく動かせない!買ったのを失敗したと思うレベルでした。
しかし数日使うことで不思議と慣れてくるもので、徐々にぎこちない部分がなくなり、4日目にはだいぶ快適に使えるように!
「これに変えるだけですぐに上手くなる!」ということはなくて、じっくりと練習が必要ですが、やっていくうちに純正コンにはないアドバンテージの部分が効いてくるのではないかなと思います。
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まとめ
以上、長々と書いていきましたが、細かいところまで伝わりましたでしょうか…?
もし購入を検討していて質問がある方や、使用者の方で「これも書きなよ」というご指摘があれば、コメントにてお願いいたします。
ここに記載のない詳細仕様は公式サイトにてご確認ください。(日本語です)
より上位版の「Ultimate」が気になる方はこちら。
購入は、各種家電量販店やゲームショップ、もしくは通販にてどうぞ!(店頭で体験出来るようなところができたらいいな…)
私以上の猛者積みゲーマーに出会える楽しいボタンを付けてみました。
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